ポラリティ(Polarity)
私が最も好きなゲームとして迷わず挙げるのが二人用ゲーム「ポラリティ」です。
発売は1986年と古いゲームなのですが、近年再販され入手可能です。
麻製のマットの上で、オセロのコマに似た「ディスク」を交互に置いていき、手ゴマを先になくしたほうが勝ちです。
しかしこのディスクは、強い磁力を帯びており、黒い面と白い面はそれぞれ極性を持っています。
ゲーム前に各自5つずつ、平らに自分の色を上にしてディスクを置いておきます。これが「ベースディスク」と呼ばれ、これからコマを置いていく上での基盤になります。
ディスクを置くときには、ベースディスクに寄りかかるように傾斜して、磁力同士が微妙にバランスが取れた状態で置かなければなりません。成功して斜めに安定したディスクを「リーナー」と呼びます。
これが浮いているような、不思議な感覚なのです。
しかし、このリーナーが見るからに不安定で、他のコマや自分の持っているコマにくっついたりしてしまいます。
これが自分の手番に起こると、失敗とみなされて様々なペナルティを食らいます。
リーナーをうまく作るうえでは、手先の器用さや、磨かれた手技は必要ではありますが、それだけではない(ただの「器用ゲー」ではない)のがこのゲームの凄いところです。
ひとつのベースディスクに置ける「リーナー」の数はほぼ固定(他のコマの干渉を受けない状態で、120度ずつ開いて3つ。無理をすればリーナーにリーナーも作れるがリスクが高い)なので、「自分がリーナーを作りやすい場所は確保
しつつ、相手が置きやすい場所は潰す」という陣取り合戦的な思考が大変重要になってきます。
直感的かつ指先に見えない磁力を感じ、さらに置けば置くほど局面は悩ましくなっていく。
私がボドゲを教えてもらってから3番目位にやったゲームでしたが、その印象は強烈でした。
一度、空調も振動も影響しないような好条件の場所で、3卓位立ててポラリティ大会なんてやってみたいものです。