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にゃもり分室900強

気がついたときだけ何か。

初心者と上級者のあいだ

ボドゲ経験のない彼女をもった時、ボードゲーマー諸兄はどうにかして彼女にもボドゲに対して興味をもってもらおうと努力を開始するのではないでしょうか。
相方氏もそうであったことと思います。相方氏のお仲間の皆さんにも相当尽力していただいたことでしょう。ブロックス→ポラリティ(ここで異様にポラリティにハマる)→銅鍋屋、と二人ゲームで肩ならしをしておいてから、気心の知れた仲間を囲んでパーティーゲームからシュテルネンヒンメルを経由して徐々にかっちりとしたゲームへ、という変遷を辿って少しずつボドゲに慣れ親しんでいったのを覚えています。次第に「蒸気の時代」等の長時間ゲームにも、頭が痛くなるのをこらえながらもなんとか出来るくらいにはなりました。勝てたためしはありませんが。

それでも、私は積極的にボードゲームの輪に加わろうとしなくなりました。
ボードゲーム自体はやりたいんです。今日にでも謀略級三国志やりたい。天空の巨人やりたい。もちろんポラリティやりたい。
それでも、なんだか、ゲーム会に積極的に行く気がわかなかったり、相方の開催する自宅ゲーム会ですらゲームをやろうとすると尻込みして傍観者に徹してしまうのです。

ある大規模なゲーム会で、相方氏が長時間ゲームに興じている間に、知っている人と初めての人半々くらいの卓にお誘いを受けて、数回やったことのあるゲームをプレイした時でした。
初期手札の引きがあまりにも悪かったのもあって、最初から思うような行動ができなかったのですが、ある熟練プレイヤーがその行動を見てずっと首をひねっているのです。「この人、何を考えているんだ?」と呟きながら。
ただでさえ当時は初心者で、まずいことをして周りの人に迷惑をかけないかと戦々恐々の状態でした。その発言に既に泣きそうではありましたが、無い頭を振ってもそれ以上の行動は私にはできないので黙っているばかり。ない手札で、少しでも後半に希望を持たせられるよう進めるので必死でした。
ゲーム後の感想戦でも、熟練プレイヤーはとにかく私の手の悪さを攻撃しまくり。あげく「何を考えてそんな手を打っているか分からなかったから、自分の行動にも多分に支障が出た」と自分が勝てなかったことを私のせいに。そして出ました、初心者殺しの一言。
「これだから初心者とやりたくないんだよね」

その後も彼は、「思考停止する人間はボドゲやる資格なし」「思考停止したり計算できない人ってのは努力しても直らない」「駄目な人は結局ついてこれない。勝手にボドゲ辞めちゃえばいいんだよ」と持論をぶちまくります。この辺は私に対する個人攻撃ではなく、初心者論を滔々と述べて下さったわけです。しかしプレイ前から「初心者」を自称していた私の前で長々と、他の参加者の同意をいちいち求めながら数十分も彼は「ついてこれない初心者はやめちゃえ論」を論じてくださるという行為は……たとえ悪意が無くても、攻撃だと受け取られて支障はないのでは?

これが大変にショックで、数年経つ今でもたまにフラッシュバックして眠れなくなるくらい(!)悔しいのです。
ボドゲかじり歴も数年になり、いいかげん初心者と自称するには恥ずかしいお年頃になった今、彼の発言は大変個性的なもので真に受ける必要はないことは分かるようになりました。ていうか、最初の引きの悪さくらい説明できなかった私もふがいない。
それでも、いざゲームをやろうとすると、「変な手を打って周りに迷惑をかけるのではないか」「みんな笑顔で接してくれているけれど、思考停止する人間と卓を囲みたくないんじゃないか」と暗澹たる感情に襲われるのです。そんなことはないよ!って言ってくれる優しくて楽しい皆さんだと重々承知していても、です。
だからまだ私はボドゲが好きだと胸を張って言えない。


よくある話なのでしょう、彼女に自分の趣味を理解してもらおうと努力して、彼女にちょっとだけ伝わったその時、

  • 連れて行ったコミケで通りすがりの鬼畜コスプレに彼女ドン引き
  • ハマってくれた小説のファンサイトの掲示板でフルボッコ
  • 一緒に入ってくれたオンラインゲームで鬼畜集団にPKされる

等でその努力が水泡と帰してしまう経験は、きっと多くの諸兄が経験されたのではないかと思うのです。
どれも本軸の趣味でのことなら、このくらいのことは多少のショックは受けるものの早い時期に克服して立ち直るのですが、どうにも彼女としては「彼氏の趣味につきあっている」という意識がどこかであるため、克服せずに「この趣味(または、その趣味を囲む雰囲気)と自分は合わないのだ」と身を引いてしまう場合が多くなってしまうのではないでしょうか。
程よいダメージなら身のかわし方の教訓となってその趣味の世界で生きていくための糧になりそうですが、いきなり大ダメージが来ると……。
それでも克服できたら、彼氏のハマり具合など軽く超えるくらいに成長しそうですけれど。

つまり、ボードゲーマー諸兄ならずとも、彼女に趣味を理解してもらいかけた時が一番注意ですよ!
慣れ始めて、一人でもその世界で歩けるようになってふらふらと歩き出して、危ないところが区別できないまま興味をもったものに手を伸ばして痛い目に遭わないように、気を配ってあげてください。
……ハイハイし始めの子供が危ないのと同じ理屈なのかな。


という感じで、実は今回最初は「ボドゲ初心者からの10のお願い」というような記事を書こうと思ったのですが、盛り上がる私を尻目に、あまりいい顔をしない相方。
「初心者だから」「友達に誘われてきただけだから」と、ちゃんと取り組んでくれないプレイヤーも少なからずいて、あまりいい思いをしたことがないようでした。たしかに「初心者だから」というのは逃げでしかなくて、初心者だから努力を放棄していいわけでもないし、何をやってもいいという免罪符になるわけでもないのですよね。私も今までは『迷惑をかけるかもしれないけれどすみません』という意味を込めて初心者を名乗っていましたが、数年やっているのにいまだ初心者では格好悪いのであまり言わないように気をつけています。主軸の趣味としてボドゲを楽しんでいる人たちに、斜に構えたり「初心者」という逃げ道を用意して接するのは(ボドゲに限らない事ですが)やっぱり失礼のように思います。
でもまあ私は初心者ではなくても、初級者、くらいなのですが。。

初心者からも言いたい事はあるし、上級者からも言いたい事はあるだろうし。
上級者と初心者、どちらが被害者でも加害者でもなく、お互いの事を思いやりながらボドゲを純粋に楽しみたいですね。


追記:
「初心者と上級者は互いに思いやりを…」も、いいけれど(alea jacta est様)
http://brettspiel.g.hatena.ne.jp/mutronix/20080818
 
とご意見をいただきました。初心者と上級者という軸でしか物事を眺められないのが不幸である、と。
蒸気の時代をウヒウヒいいながらやっている上級者(ご意見の中の、原文ママ)に私はなりたいのか。
女性限定あるいは初心者限定ゲーム会を開いてやってみろ。うーんたしかに。
相当この記事に言及しているのだからトラックバックして言ってくれればいいのにー。つれないなーもう(と書いていたらトラックバック頂きました。デレデレー。なんだか片思いが通じた感じ)。

少なくとも、蒸気の時代は楽しいと思う。もうちょっと慣れてガチ卓でも勝てるようになりたい。個人的理由で「18xx」シリーズに手を出すまでにはならないかな。
初心者限定・女性限定ゲーム会。開催や参加はしたことある。おしゃれなカフェではやったことないけど、花見の席や飲み会で酔っぱらいながらボドゲのボの字も知らない人とライトなゲームを楽しむのはそりゃもう楽しい。コミュニケーションの手段としてこんなに有効なのに、あんまり知られていないのが本当にもったいない。

それでも、たまたま当たってしまったキャラの濃い人に個人的恐れを感じているために、ゲーム自体に偏見を持ってしまった。
それはたぶん、その人とその卓がどれだけガチであったのか事前に擦り合わせが出来ていなかったという両者の問題。
「上級者はこれだから怖い」とカテゴライズする私の視野が狭くなってしまっている。なんだそのカテゴライズは、キモいな(じゃあガチか否かはカテゴライズでないのかという議論は置いておいて)。
自分で自分のしたいような場を設け、自分の目指す形でボードゲームを継続してやっていけばいいじゃない。

この記事を振りかえり、現在の状態と遠くから意見を投げて下さった方の意見を鑑みるとこんなまとめになります。お陰で結構、心境の整理がついた感じ。
少なくとも私の側には、色々なジャンルのボドゲを教えてくれる方々がいます。初心者だー上級者だーなんてつまらないことも言いません。蒸気の時代をウヒウヒ言いながらやってはないけど。
身内だったりかけがえのない友人だったりするので、彼等と対等にゲームができるようになりたいと思っていました。ただそれが自分と違うカテゴリの人たちであれば、違う世界の人だ、自分が合わせようとして適わなかったから被害者ぶるなということですね、わかります。
口さがなく初心者批判とやらをしてきた(褒め言葉としての?)キモい人たちともゲーム会が出来るよう、そして納得ずくでいつか勝ってやりたい、というのが本音だったりします。それなら、被害者ぶって縮こまっているのではなくガチで何言われたって頑張れよ、ですね。はい。がんばるます!

追記2:
と、ここまで「ご意見」を受けて書いたわけですが、数日後にはかなり先方の表現が変わっていました(笑)
現在この記事と対比させて読んだ場合、私が何を言っているのかつじつまが合わなくて支離滅裂に見えてしまうかもしれませんが、当初の「ご意見」に対するレスということでご看過ください。
※いろいろ、フォローし直したい点もあるのですが、引用元がちょこちょこ訂正されるようではきりがありませんし、当ブログでは一度皆様に公開したものを追記以外で表現を変えることはしたくありませんので……。