にゃもり分室900強

気がついたときだけ何か。

自分で貼箱を作ってみた

今回OKAZU Brandで同人ボードゲームを出すにあたり、製作者がどうしても市販品のような綺麗な箱で作ってみたいとのことで、いくつか貼箱(貼箱…厚いボール紙(心材)で作った土台の箱に、色付きの薄い紙を包むように貼って作る箱)をオーダーメイドしてくれそうな会社を探してみました。
しかしどうしても同人ゲームと言うことで小ロット・低予算は免れず、箱のためだけに販売価格を上げるわけにはいかないため、今回は外注を断念せざるを得ませんでした。


そこで今回は、自分で貼箱を作ってみました。
小ロットは工場でも手作業で作るというし……なんとかなるんじゃないかという甘い目論見の上で。

肝心の印刷は、フライヤー(チラシ)としてオフセット印刷をお願いしました。
今回使ったWAVEではコート紙73kgの片面カラーで、100部3300円とかなり安価で済ませることができました。


土台とする箱は包装用品店から買ってきたものを組み立てました。
印刷が上がってきたチラシを切って、スプレーのりを裏面に吹きつけた後に貼りつけていきます。
基本的にこの工程は本格的な貼箱と変わらないと思います。
こちらのサイトを参考にさせていただきました。


チラシの裁断、スプレーのりの吹付け、折り、と大変手間がかかりますが、予想以上によい出来(市販品みたい!)でした。
その手間のため、次にまたやりたいかというと……採算に合うよい業者さんと出会いたいな!とw


ちなみに今回、本体と蓋が完全に分かれるタイプの箱のため、輸送中に脱落しないためにシュリンクがけもすることになりました!
シュリンクなんて剥がすだけだしそんなのでゲームの価格を上げるなんてばからしいからやめとけ、と最初猛反対したのですが、調べてみるとシュリンクフィルムはなんと一枚4円程度……。


搬入の日に雨が降ったりすると、紙製品であるカードゲームの搬入には大変気を使うものですが、ひと手間で商品を保護できるなら。。
どの位の手間がかかるかの実験も兼ねてシュリンクの実施となりました。

袋状になったフィルムに製品を入れ、シーラーで口を閉じた後に熱風を当ててフィルムを収縮させます。
家庭用ドライヤーでもシュリンク出来るとの記述がありましたが、少し時間がかかり過ぎるような気がします。
ということで、手工芸に使う エンボスヒーター【RCP】【SS02P03mar13】で熱風を当ててみると早い早い!一瞬で収縮しました!
……電気代がちょっと恐ろしいですが、これも意外と低予算かつ手軽にできる作業でした。

フィルムが余ったら、自分の保存用の本をシュリンクしてみようかな、と思います。
クーラーの下に積んである本たちが夏を前にして危ないかなーという気がしてきましたのでww

2010ゲームマーケット出品:源平闘札

ということで貼箱の記事の写真にちょこちょこ出ていたカードゲーム「源平闘札」のご紹介もさせていただきます。


『源平闘札』は、平安末期の源平合戦を題材にした、二人用のカードゲームです。
プレイヤーはそれぞれ源氏と平氏の棟梁となり、東国や西国の武士団、寺社勢力、貴族、法皇派を味方につけ、次の時代の実権を狙います。


OKAZU Brandが得意とする、手番が固定でなく前手番での自分の行動に左右される、運要素が殆どないゲームです。
とはいえルールが複雑すぎることはないので、ほいほいプレイすることができますが、だんだん進んでいくと「……まてよ?」とそれまで考えなしに出してしまった自分のそれまでの手番を大きく後悔することになるかもしれません。

プレイ時間は30分程度となっていますが、プレイヤー次第では長考の末1時間程かかったこともありました。
じっくりと思考を闘わせたい方にぜひ手にとっていただきたいと思います。
ゲームマーケット2010において、HammerWorksブース(大型ブースI)で2,000円にて領布予定です。

ゲームマーケットまで一週間を切って絶賛修羅場中……!

5/25追記

製作者本人からの紹介文を付記します。

今日は、ゲームマーケットに出品する「源平闘札」を紹介します。

闘札となってますが、決してカードを見せ合って闘わせるものではありません。

プレイは非常に簡単。場にある勢力カードを取るだけです。場にある勢力カードはラウンドごとに枚数が決められています。
ただし、このゲーム、手番は交互にやっては来ません。今まで取った勢力カードに書かれた「権力ポイント」の合計が少ないほうが常に手番を行います。
「権力ポイント」が低い勢力カードのほうが、手番操作がしやすいのですが、得点が少ない欠点があります。
ここまで手番操作が必要なのは、場にある最後残り1枚の勢力カードを獲得したら高得点である「大合戦ボーナス」を獲得するのが勝利への近道だからです。

勢力カードは主に、「東国武士団」、「西国武士団」、「寺社勢力」、「貴族」、「法皇派」の5種類あり、
「東国武士団」、「西国武士団」、「寺社勢力」の3つは同種3枚揃えたり、相手より先になんでも3つ揃えると合戦に勝利し、ボーナスがもらえます。
「貴族」は取ると、三種の神器のうち1つを獲得できますが、神器カードは3枚しかないので、取り合いになります。
法皇派」は、その場ではあまりボーナスに絡んできませんが、ゲーム終了時に多数派となると、ボーナスがもらえます。

また、特殊な勢力カードに「源氏」「平氏」の棟梁カードがあり、場にある勢力カードの代わりに手札から出して取ることができます。
棟梁カードは重要な得点源であり、足かせです。「権力ポイント」が高く設定されており、非常に使いにくいが、使わないと得点にならないジレンマがあります。

このゲーム、ラウンドの最初に勢力カードを決められた枚数引く以外に、運の要素はほぼありません。
プレイ時間は、早いときには20分程度ですが、非常に悩ましいのか1時間かかったこともあります。
「人によっては一日かかる」と褒め言葉(?)をいただいたことも。

Hammer Works(大型ブース I)で予価2000円で販売します。